渋谷にある内科・糖尿病内科の【渋谷済生クリニック】メノポーズカウンセラーの医師 入江聖子です。

今回は更年期と脂質代謝のお話です。

毎年、健康診断、人間ドックを受けた時、コレステロールの悪化を指摘される方もおられると思います。
原因としましては、日々の生活習慣、運動等色々ありますが一番の原因は年齢だと思われます。
男性は年齢を重ねるにつれ、女性は50歳を境に急に悪化することが下のグラフから分かります。

(厚生労働省  平成22年国民栄養・健康調査報告結果の概要)

更年期のエストロゲン(女性ホルモン)の減少によって、脂質代謝が低下することがわかっています。
年齢と共にLDL(悪玉)コレステロールが上昇し、HDL-C(善玉)コレステロールが低下します。
脂質代謝が低下すると(脂質異常症と言います)、循環器疾患の狭心症や脳梗塞などの動脈硬化疾患が起きやすくなり、命の危機に繋がります。
閉経までは女性の動脈硬化疾患が少なく、高齢になると動脈硬化疾患が増加してくることにより、エストロゲンは動脈硬化を保護してくれる働きがあることが下記の図を見ていただくとわかります。

(循環器病の治療と診断に関するガイドライン2008年~2009年)

健康診断、人間ドックで糖尿病や脂質異常症を指摘された際にはお早めに専門医にご相談ください。
また、女性は健康診断の機会が少ないことが知られていますが、3割負担の方で保険での血液・尿検査のみですと診察料含め3,000円程でできますので、40歳頃からは定期的な検査を受けることをお勧めしております。
自治体でも年に1回、健康診断や他の補助も行っているので、詳しく聞きたい方はお住まいの市区町村にお問い合わせください。

【渋谷済生クリニック】で血液検査をご希望される方はお気軽にご相談ください。

当院の健康診断についてはこちらよりご確認下さい。

渋谷済生クリニック